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自宅
「…島行きの船にお乗りの方はこちらです!」
おれは遠くの方で声がしたので声がした方へ向かった、
その時後ろから走ってくる音がして、おれにぶつかった。
しかし、何も言わずに走って行こうとした。
なのでおれは
「おい!ぶつかっといてあやま…」
そう言いかけておれははっとした。
なんとおれにぶつかったのは女性!しかもスタイル抜群!!これはもしかして……!
おれは嬉しくなってその女性にバレないように後ろを向いてガッツポーズを決めた、
よし!ここはおれが紳士らしく、そう思いながらおれは振り返り、
「大丈夫ですか?お怪我は………」
あれ?いない…
チクショウ!これドラマとかでよくあるあれじゃねぇか!!いつもおれはドラマでああいうシーンを見たとき「ばっかだなぁ、気付けよ」などと言って馬鹿にしていたが…
きっとこの小説を読んでいるあなたに馬鹿にされているに違いない……
そう思っていたが、おれは気を取り戻し、船に乗った。
船の中は広かった。
といっても、タイタニック号のようなデカさではないが、席は充分くつろげるようなリクライニングシート
おれは、景色が見えるように窓側の席にすわった。そして船が動き始めたとき、おれの隣にいかにも科学ヲタクという見た目の男が座ってきた
ふと、時計を見ると午後6時を少し過ぎた頃だった、
船が向こうに着くのは2時間後だと言っていたから、8時位に着くのか…
…
……
…目の前がぼやけて見える、どうやら寝てしまったようだ。時計をみると7時半、1時間半も寝てたのか………
すると突然、コツン、と船に何かがぶつかった音がした。
窓の外を見るが何もない、何だったんだ?
そう思ったとき、またコツン、と音がした。今度はもっと音が大きく、それもまたおれの席側からだった、
もう一度窓から海を見ようとしたのだが…
!!!!
なんと窓には血が付いていた、内側ではなく、外側に。
しかし周りの乗客は気付いていない、
ただ一人を除いては…
その一人とは隣のヲタクだった。
ヲタクだけはおれの顔を焦ったような表情で見つめていた、
(な、なんだよ気持ち悪いな)
そう思っていたらヲタクは目をそらした。
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