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そう言うと幽々子はいきなりスイッチが変わったようにお腹を押さえて妖夢に頼む。
「それとお腹空いたぁ~妖夢~ついでにご飯作って~」
「さっき食べたばかりではないですか……」
こんな主人の様子を見て疲れてしまった。いつもさっきみたいだったら格好いいままなのに……。
などと考えながら自分が倒した男―というよりは少年にしか見えない―人を背中に背負い、屋敷まで運んでいく。
それにしても軽いですね…何を食べているんでしょうかこの人は。
そんなことを思っていてさっきの勝負を思い出す。
(さっきの勝負…もしこの人が弾幕を使っていたら危なかった、もっと修行しなきゃな…でも、もう一回あんな楽しい勝負したいな…久しぶりだったなあんな戦い)
~少女介抱中~
「ん…ここは…って、うわ!」
まず一番に視界に入ってきたのは木で出来た天井、そして横に視線を移動させたらさっきまで命掛けで戦っていた少女がいた。いや、普通驚くだろ。
作「それは君が負けたからさぁ!」
「うるさい!って、あれ今何か聞こえたような…ちょっと待って、いきなり叫んだからって刀を持つな!…すいません持たないでください!」
少女―確か妖夢って幽々子という人が言ってたな―は刀を鞘にしまい俺を見る。そういえば俺いつの間にか気絶してたな。
「………」
「………」
あれ、何か聞いてくるかと思ったけどこの静けさはなんだ?
と思ってたら障子が開いてそこには扇子を持った綺麗な人が出てきた。あぁ、妖夢が幽々子様って言ってたってことは主人が来るまで待っていたのか。
幽々子という人は妖夢の隣に座る。
「こんにちは私の名前は聞こえてたかもしれないけど西行寺幽々子よ、でこっちの貴方を倒したのが西行寺家の庭師兼私の剣術指南の妖夢よ」
「俺は月夜…月の夜って書いて月夜と言います」
「月夜…いい名前ね、あらそういえば苗字は?」
やっぱりそこは突っ込まれるか。まぁ、仕方ない助けてもらったし説明するか。
「苗字はないです」
「何故?」
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