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「ねぇねぇ、麻邑君?」
そう俺に喋りかけてくるるのは、同じクラスの夢現さんです。
夢現さんはクラスの中でとても成績はいいのですが、病弱なので学校の中ではアイドル的な存在なのです。
何故そんなアイドル的な存在である夢現さんとこうして二人で運動会の実行委員になれたのかというと、親友の田崎が夢現さんに最後の思い出にと運動会の委員になる権利をを譲ってあげたからなのです。
とうの夢現さんは運動会の実行委員になるつもりは無かったんだろうけどね。
それでも今まで何の委員会にも入っていなかった事もあって夢現さんは運動会の委員になることになったのです。
田崎が僕の憧れの人を知っていたのは意外だったけれども、今僕は幸せな時間を送ってます。
「さっきから麻邑君は誰と喋って るんですか?」
彼女の純粋に疑問を抱いているような顔をみて僕は少し笑った。
「精霊さん達と。」
僕は冗談を言ってるつもりなのだが、彼女はいつも僕の冗談を信じているんだ。
今だって、空や近くの家の窓ガラスの方を見て、いるはずのない精霊を探しているようだ。
「どうして麻邑君には見えて、私には見えないんだろうね?」
彼女の天然さには少し引くところもあるけれど、やっぱり僕にとっては憧れの人なのだ。
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