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話をもどすけど、その呪いというのは、能力の種類によって決まるんだそうだ。
呪われし能力の種類とその能力の記述は、三つしかない。
一つ目は、怠惰という種類の、魂吸収という能力だ。
能力の発動中は、少しの運動をしただけで全身に激しい痛みを伴うらしいのだが、その能力は、周囲の人の力を自分の力として使うことだそうだ。
恐ろしい能力だが、動けば全身に激しい痛みを伴うということから僕は大したことないと内心思っている。
二つ目は、嫉妬という種類の召喚という能力だそうだ。
発動中には、手足が動かなくなるが、自分の想像した、物ならなんでも召喚する事ができるらしい。これは怠惰と比べて、実用性のある能力だと考えられる。
最後の一つは、孤独という種類の、分身という能力だそうだ、発動中は分身と全ての五感を共有する事になってしてしまうが、三つのなかで一番強い能力だと僕は思っている。
呪われし能力についての記述はこれで終わりだが、呪われし能力についての最後のページ以降のすべてのページが破りされているのだ。
誰かのいたずらか演出だと僕は考えているが、もし誰かが意図的にやったものだとしたら………。と考えているとすぐに時間がたつのだ。
車のエンジンの音がなくなり、明かりも街灯だけになってしまった夜に、僕は一人、また妄想にふけていたのだった。
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