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「あぁ?死神王に負けた永遠の敗者がでかい口聞いてくれるね。」
蠅王はいつの間にか手に持っていた銃で地獄王の頭部をめがけて撃った。
しかしその銃弾は突然地獄王の前に出てきた壁によって防がれてしまった。
「いい加減にしときなさいよ。あんた。」
よく一つ上の位置から物事を言うこの女は冥府王だ。
全身を青に包む変わった奴だが、割と優しい方なのだ。
もちろんさっきの壁を召喚したのはこの女だ。
「ばばぁ、黙りな。」
「おばさんは座っててよ。」
二つの声が重なった。
「なんだと?このひよっこどもが!」
冥府王が勢いよくテーブルを叩き、怒鳴り散らした。
テーブルにあったグラスなどが勢いよく飛んで壁にぶつかり砕けた。
「まぁまぁ怒らないでください冥府王さん。せっかくのティータイムが台無しです。たかが血の気の多い奴とチビの戯れ言でしょう?」
テーブルの端で一人グラスを傾ける緑色のローブを着る男は霞怨王だ。
彼は冷静沈着な男で、この真淵で怒ったことはない。
彼がクールに言い放った言葉がかなり刺さっているようで周りは黙ってしまっていた。
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