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毎日毎日、控えめな回数の復縁希望メールが届くのを、あたしは完全に無視している。 アドレスを変えてしまえばいいのにそれをしないのは、あたしの弱さだ。 まだ耀ちゃんが好きなのはどうしても変わらないから、その存在に縋っている。 この世界にはあたしだけではないのだと確認するために、彼の気持ちを利用している。 明日もメールが届きますように。 耀ちゃんの声が聞こえますように。 彼は、あたしの妊娠を知らない。
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