一枚の紙

4/5
前へ
/28ページ
次へ
ただ電車が一緒になっただけの高校生の僕に、何かをしてくれようとしているんです。 僕は、それを悟ったとき、嬉しくて、このままずっとこの二人と電車に乗っていたいと思いました。 だけど、無情にも電車は目的の駅に着いてしまいました。 僕は残念な気持ちを隠せずに、悲しい瞳で二人を見つめてから、立ち上がりました。 するとその時、彼女が僕に手招きしました。 嬉しそうな、ほっとしたような、優しい微笑みを浮かべて。
/28ページ

最初のコメントを投稿しよう!

11人が本棚に入れています
本棚に追加