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俺は、親に内緒でバイトをしていた。平日、学校が終わってから、数時間。
最近俺の帰りが遅いからか、七海は俺が帰るとすぐにぴったりくっついてくる。
七海には、俺がバイトをしていた事を伝えていない。
ちょっとだけの秘密。
だから、今俺の財布には3万ほど入っている。何でも買ってやれる。服も、アクセサリーも。
「にぃに…ねよ?」
嬉しそうな顔から一転、どこか寂しそうな顔を浮かべて俺にそう尋ねた七海は、その後何も言わず俺に抱き付いてきた。
俺の腹へ顔をうずめている。
七海は…辛いのだ…。
今七海を支えてやれるのは俺しかいない…。そう思っていた。
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