Act.2 -買物-

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「お客様、何かお探しですか?」 案の定、店員が話しかけてきた。 「あ…妹と来てて、今妹が何か必死に探してるみたいなんです」 そう答えると、店員は小さく一礼して引き下がる。 俺も取り残されたままなのはシャクなので七海のもとに向かう。 「七海ーいいのあったか?」 ショーケースを覗き込む七海は、あるネックレスに目が釘付けになっていた。 そのネックレスは、可愛らしいクマが、ほんの僅かな赤い宝石を抱えている形をしていた。 「そちらはルビーになります」 突如現れた店員に紹介されたネックレスを、これまた突如指差す七海。 ──ギリギリで買えそうだ。
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