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「お買い上げありがとうございました~」
アクセサリー屋から出た俺達は、疲労を少し癒すべくベンチに座った。
「にぃに…」
七海は微笑む。
「ありがとっ、にぃに!」
こんなに可愛い妹を持って、俺は幸せだ。今だけ、七海も辛いことを忘れられている──そうであることを願う。
七海は、ネックレスをじっと見つめている。クマが気に入ったのか、ルビーが気に入ったのか…。
「はい、にぃに!」
突然、七海はそれを俺に差し出した。
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