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当然、俺はポカンと口を開けたようになる。
「え?」
「あげるっ!」
もともとは俺の金だ、とは言えない。そもそも、俺にクマのネックレスを渡すその七海の顔は、とても嬉しそうだったからこの際どうでもよくなった。
「あ…ありがとう」
七海の頭を撫でてやる。
頬を赤らめて微笑む七海は、やはり可愛かった。
改めて、守りたいと思わせてくれる表情だった。
「にぃに…かえろ?」
その一言で立ち上がった七海と俺。手が、絡むように繋がれた。
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