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ふわりと来た七海を、俺は優しく抱きしめる。
「にぃに…」
こもった声で、七海は俺を呼んだ。
なかなか次を言わない。
「あのね…いまからいうこと…」
僅かな声でそう続けた。
「きいても…きらいにならないで…」
七海の表情がわからない。
「にぃにのこと…」
俺は、大体解っていた。
ルビーのネックレスを俺にプレゼントした。それだけで、もう解った。
この前一緒に見たテレビを覚えていたのだろう…。
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