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「……スキ」
“永遠の愛”
それが、ルビーの意味。
「……」
七海は、返事をしない俺から少し離れた。
妹から聞いた、「スキ」という言葉。普段の俺なら、拒否反応を示していたはずだった。
だけど、今は──
嬉しかった。
「七海…ありがとう」
返事をようやく述べた。
それを聞いた七海は、頬と目を赤くした顔をこちらに向けた。
ほんのり笑顔があった。
こうして見ると、七海は可愛いと思う。ただ、そう感じるだけだろうか…。
まだ幼さの残る顔つき。
俺の右手を握る七海の両手の温もり…
俺はそれを守りたかった。
いや…守るべきなんだ。
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