Act.3 -行動-

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静かに、七海の顔が離れてゆく。夜なのに電気も点けないために、真っ暗だった中での出来事だった。 いけない事だというのは、七海も解っているはずだ。 だけど、今はこれでいいと思える。もう、これで後戻りは出来なくなった。 「にぃに…?」 真顔で七海を見つめていたのが変に思われてしまったのか、七海は俯いた。 「イヤ、だった…?」 イヤ、じゃない。 素直に、嬉しかった。 「七海…っ」 変態と思われていい。 どう思われてもいい。 今は、今だけでも、七海の気持ちに応えてやりたい。 俺は、七海を強く抱きしめた。 明日から、勝負が始まる。
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