45人が本棚に入れています
本棚に追加
いや…やはり夜からだった。
「七海ぃ~」
もはや聞き慣れた声が下の階から聞こえてくる。
俺は、七海を庇うように七海の前に立ち、父を待ち構えていた。
もう手は出させない。
──ガラッ
開いた。
暗闇から差し込む光をバックに立つ父は、俺を見るなりしかめっ面になった。
「海斗ーどけやー…」
手をフラフラさせながら近付いてくる。俺も、接近する。
酒臭い空気を撒き散らしている父は、俺の左肩を右手で掴んだ。
「どけー!!」
俺は、父の左ストレートを頬に喰らった。
「七海に手ぇ出すなやー!!」
俺は渾身の右ストレートを父の顔面へヒットさせた。
最初のコメントを投稿しよう!