Act.3 -行動-

3/15
前へ
/69ページ
次へ
いや…やはり夜からだった。 「七海ぃ~」 もはや聞き慣れた声が下の階から聞こえてくる。 俺は、七海を庇うように七海の前に立ち、父を待ち構えていた。 もう手は出させない。 ──ガラッ 開いた。 暗闇から差し込む光をバックに立つ父は、俺を見るなりしかめっ面になった。 「海斗ーどけやー…」 手をフラフラさせながら近付いてくる。俺も、接近する。 酒臭い空気を撒き散らしている父は、俺の左肩を右手で掴んだ。 「どけー!!」 俺は、父の左ストレートを頬に喰らった。 「七海に手ぇ出すなやー!!」 俺は渾身の右ストレートを父の顔面へヒットさせた。
/69ページ

最初のコメントを投稿しよう!

45人が本棚に入れています
本棚に追加