45人が本棚に入れています
本棚に追加
「……ぅん」
「それよりも、七海…」
「…なに?」
「そろそろどいてくれないと…身体が持ちそうにない」
「あっ!」
ずっと俺の腹の上に座っていた七海は、パッと退くと「ごめんなさい、ごめんなさい」と何度もペコペコしてきた。
思わず笑いがこぼれた俺は、七海の頭をポンポン叩いて時計を見た。
「…嘘だろ」
時計の長針は10時を指していた。今日は月曜日。学校である。
「七海…学校は?」
俺が尋ねると、七海は時計に目をやって固まった。
けど、七海は小学校だからまだ大丈夫かもしれない。
俺は、やばい…かも。
「にぃに…がっこう…」
ポツリと七海が呟いた。
最初のコメントを投稿しよう!