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来客用の椅子に腰掛ける。
程よくクーラーがかかっているため、快適に待つことが出来た。
「すみません、お待たせしました」
間髪入れずに、メガネをかけた男が現れた。
「ほんだせんせい…」
七海がボソッと呟く。
チラッと七海を見た本田はテーブルを挟んで俺の真向かいに座り、
「本日はどのようなご用件で?」
と俺に尋ねてきた。
俺は真っ直ぐに先生を見て、話を始めた。
「七海がいじめられているという事を聞き、来ました。しかし先生、あなたは七海が相談を持ちかけてもきちんと対応をしなかったそうじゃないですか」
先生はそこまで聞き、若い顔をしかめながら口を開いた。
「井川さんから話を聞いたのは確かです」
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