Act.4 -聖夜-

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「ぐっ…」 今日は12月23日。 俺と七海、どちらも明日から冬休みが始まる。 「グッ…くっ…そ…」 だが、そう甘くもいかないようだ。 いつになく本気の父が、俺の腹に膝蹴りをかましてきたために、俺は膝をついてしまった。 「だめッ!!」 咄嗟に、七海が父に背を向ける形で俺を抱きしめてくる。 俺は膝をついているから、七海の身体でも俺が覆いかぶさる。 「七海…やめろ…」 俺が言っても、七海は微動だにしない。 それどころか、俺を包む腕に力が入ってきていた。
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