Act.4 -聖夜-

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靴も履いていない。 だが、もう冷えきった俺の足は感覚すら無くなっていた。 そういえば、今日はクリスマスイブだ。俺の部屋には、七海に渡そうと思っていたプレゼントがあった。 でも、もう渡せない…かもしれない。 「はぁーっ」 吐く息が白い。 冬の朝であるから、人や車は全く通らない。 孤独感が漂う。 手の感覚も、無くなってきた。 寒さが身体に染み渡る。 携帯すら、無い。 自分の部屋にある。 俺は、とりあえず歩いた。
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