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「にぃに…」
小さく呟く七海は、俺を固定し終えた父によって頬を叩かれ、髪を鷲掴みにされている。
何も出来ない…!!
俺は悔しい気持ちと、七海への申し訳ない気持ちで一杯だった。
「七海…よく反抗したな?」
父はそう言って、七海のふっくらした頬や筋肉のきの字もない腹を殴った。
もはや「痛い」とも言えない七海は、ただただ涙を浮かべるのみだった。
俺は見ているだけか…!
足を動かそうにも、縄によって厳重に縛られている。腕も同様だ。
歩きたいが、立ち上がりも出来なかった。
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