プロローグ

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「もしかして、あの噂信じてるの…?」 噂? 「信じるも何も…俺はもうお前が好きじゃないんだ。だから別れよう」 そう早口で言って男は女の肩をポンと軽く叩いて、立ち去ろうとした。 なんかドラマを見てる気分だわ。 昴は食い入るように二人のやりとりを見ていた。気づけばコップの中身は空だった。 …お茶淹れてこよう。 窓から離れポットが置いてあるテーブルへと移動し、お茶を淹れる。 すると、 (だめよ…) ――え? 昴は窓の方を見た。 (だめ…だめだめだめ!!) 女は慌てて男の方へ走り、思いっきり突き飛ばした。 男は尻餅をついた。 それから数秒後、
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