Ⅰ:シスターのジャンヌ

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「イーヴィル様、リヴ様」 「ん~…?」 朝食の時間。 イーヴィルの執事、アダムに名前を呼ばれ返事をする。 リヴは顔だけを向け、イーヴィルは頬杖をついて、つまらなそうに朝食をつつく。 「手紙が届いております。」 そう言って銀色のトレイを2人の前に置くアダム。 「何?またどっかのパーティーの誘い?」 つまらなそうに、手紙に手を伸ばすイーヴィル。 リヴは、すでに手紙を読み終わったようだ。 「教会の近くで、殺し?」 「はい。最近、頻繁に起こっているようです。」 「へぇ~…興味深いな。」 ニヤリと口元を歪ませ、イーヴィルは手紙に目を通す。 リヴは、興味なさげに朝食を食べる。 「どうなさいますか?」 「とりあえず、しばらくは偵察しなきゃね♪もしこれが罪人の仕業なら、僕が行くよ」 おもむろにテーブルからナイフを取り、舌でナイフを舐める。 「悪魔に魂を売るような罪人には、死んでもらわなきゃね♪」 「かしこまりました。では、今日からお調べになられますか?」
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