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何度、女の中へ欲望を吐き出そうと
俺の心は満たされず
あいつへの罪悪感で、居たたまれない
これなら、こんな女を抱くより
手前(テメエ)で吐き出した方が、ましだったかもしれない
明日、あいつの顔をまともに見る自信が無い
らしくない…‥
たった一人の女に
この俺が操を建てるなんて……‥
これが、惚れた者の弱みなのか…‥
だが…‥
それも悪くないと
思ってる自分に笑いがでた
隣で寝てる女が不思議そうに俺を見るが
此処にはもう、用もない
あいつの居る
屯所へ帰るとするか…‥
俺が、好きだって言ったら
どんな反応するんだ?
驚き、赤面するあいつを思い浮かべ
自然と笑みが零れ
広い蒼空を見上げ大きく伸びをしてから
屯所へと歩みだす
原田左之助 完
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