ACT.06 初恋

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“葉史と夕嶌って付き合ってんの?” 今まで随分と聞かれたこの台詞――… 当然そんな事実は何処にもない。 きらとは家が近所だった事から幼い頃からよく互いの家を行き来したり遊びに出掛けたりしてた。 所謂幼なじみってやつだ。 学校に上がってもよくつるんでたけどアイツとは何て言うか…そういうんじゃないだ――― 天真爛漫で男勝り、別に女っ気がないわけではないけどあまりに幼い頃から一緒に居たからきらを異性として見る事はなかった。 あまりに近すぎた俺達―――― だけど一度だけ…… そう…一度だけ… 自分の感情が分からない時期があった…… あれは小学生の頃… 有栖川匡臣… アイツによって惑わされたんだ―――――
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