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ほら、よく河原を2人で散歩していた時、言っていたよな。長生きしなかったら許さないからって。年寄り扱いすんなって思ったけど、嬉しかった。
あれから3年も経つし、寄る年波には勝てないってことさ、悪いけど諦めてくれ。
でも、キミと過ごした日々は、多分忘れない。本当は絶対に忘れたくないさ。けど、天国に行ったらもっと楽しいこととかがあるだろ、きっと。そしたら、今までの記憶とか思い出とかが消えてしまう気がするんだ。
もしそうなりそうだったら、俺の名前を呼んでくれないか? キミの声で呼んでくれたら、きっと忘れないから。
うわ、鼻水垂れてるぞ。キミのそんな姿、見たくないって。最後は笑って別れるって、約束しただろ。守れよな、約束。
そろそろ迎えがくるだろうから、もうキミの傍にはいてやれないけど、一言だけ。
ありがとう。キミに出会えて、本当によかった。
まあ、暫くはキミの夢の中にでも出てやるよ。だから、もう離してくれないか。別れが辛くなるだけだぜ。こういうのは、スパッとした方が引きずらなくていいと思うしな。
ああ、1つ言い忘れていた。俺の部屋の下に、宝物がある。キミにやるよ。多分、こんなの要らないってキミは言うだろうけど、俺には大事な宝物なんだ、大切にしてくれよな。
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