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何か言わないと、君の部屋の地面に埋めてある宝物を、私が貰っちゃうよ? もしかして、知らないとでも思ってたの? そんなわけないでしょ。だって、そこだけ土を掘り起こしたみたいに盛り上がってるんだよ。
君、自分が賢いって思っていたよね、絶対。あのゴムボールを拾って戻ってくる時の顔さ、どうだ、って感じだったもん。
でも、そんな君が大好きだった。勿論、今でも、ずっと。
お姉ちゃんが1人暮らしをするって聞いた時ね、最初は凄く悲しかったんだ。もう喧嘩したり買い物に行ったりすることもなくなるんだろうなって。でも、君がいたからそんな気持ちにならずに済んだんだよ。
私が一方的に話していても、君はじっと私を見つめていてくれたよね。キミの話、ちゃんと聞いているよって感じがした。
君は幸せだったかなあ。私は幸せだった。辛い時、悲しい時、君と一緒にいれば自然と笑顔になっていたと思うな。
だから、私は忘れない。私が今の彼氏と結婚をして、子供を産んで、おばあちゃんになったとしても、きっと、絶対。
君もどうか忘れないで。私の願いを込めた君の名前のように、ハッピーだったことを。
暫くは悲しくて寝付けないかも知れない。できれば、夢の中で君に会いたいな。そしたら、安心して眠れる気がするから。
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