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促されるままに挨拶をした…少しだけ声が震えていた。
『ちゃっすっ』
(こんにちはです)
「ぉう。君、新入生か?」
そう声をかけてくれたのは扉の近くに座っていた3年生の入江だった。
入江は高校生にしては随分と老けた顔をしている男だったが、しっかりとした骨格の顔に太い眉毛を乗せた、さながら野伏のような風貌をしていた。
「そぉかぁ新入生か…いい体格してるな。君、強くなるぞ。」
そう言いながら入江は二カッと笑った。
笑顔がなんとも男らしかった。
まぁ…間違っても爽やかとは言えなかったが、なんとなく飄々とした男らしさがあった。
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