受動的入部なのだ

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『よしっ今日からは俺が指導してやるからな。』 最初にパスを教えてくれたのは【野伏】の入江だった。 パス&ラン… タックル… ラグビーの基本を徹底的に叩き込まれたのも入江からだった。 入部して2週間くらいしてだろいか… 入江は一人の男を練習している私の側へと呼んだ。 『こいつは熱田、今度から一緒に教えっからわかんねぇ事はなんでもコイツに聞けな。』 入江がそう言いながら隣りに居た小柄な男を顎で指した。 「よろしくっ」 そう言いながら差し出した熱田の手は意外にも力強かった。 熱田は整った顔立ちをした小柄な男だったが、スタミナとスピードに優れ力強いタックルが持ち味の2年生だった。 心臓が口から出てきそうな程の練習辛かったが熱田や入江と共にする練習は楽しかった。そんな毎日続いていた。
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