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そんな兵(つわもの)揃いの《才成部》だが、最神近は、乗り気ではなかった。
確かにこの《才成部》には、凄腕の輩が四人も揃っているが、それぞれが“自分”を持っているので、“団結力”というものがまるでない。
おそらく、ここにいる誰しもが、『部活のタメに戦おう』とは思わないだろう。
ここにいる各々は、『部活に入っていれば多少の点は入るだろう』という軽い気持ちでいるのだから。
最神近は、改めて部員全員の顔を見渡す。
そして、深いため息。
「部長、どうしたんだよさっきから」
「いやはや、こんなメンバーで《部活動バトルロイヤル》なんて参加したらどんな結果になるかもう分かりきってね」
村正の問いに答えた最神近の言葉を聴いて、皆の動きが止まる。
「《部活動バトルロイヤル》?何だ、それ」
紗羅沙が初めて言葉を発する。
「今日の『部長会』でな―――」
最神近は、今日の『拡大部長会』で話し合ったことを、三人に話す
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