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それもあって、駆け回ってやっと回避できているのだ。
「シッシッシ。暴れるのがアタシの本職なのよねー」
快華は、物凄い、文字では表せない程の笑みを浮かべ、腰にくくり付けてある巾着袋に手を入れ、中にある発火玩具を掴み取る。
そこにあったのは、“ロケット花火”。
「さあて、姿を見せてもらおーじゃないの」
もう片方の手で、安全装置を解除し《メガネ》のフレーム側面に取り付けられたボタンを押す。
ロケット花火からチョロリと出ている導火線に火が付き、そして、
ヒュパパパパパパパパァァァァンッ!!!
と、連続した爆発音とともに、一本のロケット花火が美術室中を飛び回る。
「まだまだー!!!」
快華は再び巾着袋に手を突っ込み、何かを引き抜く。
それは、手一杯に握られた、赤い小石のようなモノだった。
赤い小石のような丸いモノが、快華の手にたくさん収まっている。
「“癇癪玉(かんしゃくだま)”をお見舞いしたるわ!」
快華はそこら中にその“癇癪玉”を撒き散らす。
赤い小石が壁や床に当たる度に物凄い爆発音が
パパパパパパパパパパパパパンッ!!
と響き渡る。
「ひぃ!?ちょ、ちょっと待って」
すると、黄色い空間の一部に“火が付いた”。
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