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chapter.01 変態
─ ウソ‥!
信じられない‥!
あたしは緊迫していた。
心臓が、不快なまでにギュッと締め付けられる。
─ なんで?
ケイちゃん!なんでなん?
真っ黒なスモークが貼られた、ワンボックスカーの二列目のシートで、恐ろしい所業が行われようとしている。
「ケイちゃん!イヤや!ヤメるように言っ‥ッ!」
バシッと、頬を殴られた。
鈍い痛みが頬に走り、わんわんと耳鳴りがした。
「うッさい!オマエ殺すぞ!」
暗い車内にガンガン鳴り響く音楽。
人気アイドルの甲高い声が、甘い恋の歌を唄っている。
乱暴に頬を殴った男は、あたしの服を脱がせに掛かった。
あたしのカレシの前で‥。
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