chapter.01 変態

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  「ライト点けろや。」 「あ、はい。」 シンと言う男が指示をして、あたしの横にいた男がルームライトを点けた。 明るくなった車内で、シンは、あたしを値踏みするように眺める。 お酒を飲んでいたのか、ツンとアルコールの匂いがした。 あたしは、顔を背けた。 「痛ッッ!」 突然、シンに髪を掴まれ、強制的に目を合わせさせられた。 ─ もう、どうなってもイイや‥ 「変態!」 あたしは、シンに向かって吐き捨てるように言った。 何もかもが異常。 そんな密室の中で、あたしの感覚は麻痺していたんだ。 あの頃みたいに‥。  
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