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少女小説を読むのは、私の唯一の趣味といっていい。他の娯楽には目もくれず、暇があったら小説を読むのが私。
無機質な部屋の隅に置かれた大きな本棚。その中には、私が今まで読破してきた少女小説がぎっしりと並べられている。
帰宅してからすることといったら、勉強か読書、どちらかしかない。
以前お母さんに「いらない本は捨てたら?」と言われたことがあるけれど、当然私は拒否した。要らない本などあるはずがない。全部、私の大切な宝物なのだ。
少女小説を読んだことがないから、そんなことが言えるんだ。キャラクターの言葉で勇気づけられたことだってあるんだよ、少女小説は凄いんだよ、って言ってやりたいけれど、だめだ。そもそも、興味すらもっていない人相手に声高に力説したところで、聞いてはくれないだろう。
一度読んでみたらいいのに。
お母さんは「そんな時間ないわよ」とか「字ばっかりの本は疲れるから」なんて言う。
――日本人の活字離れは深刻だ。
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