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「またか」といううんざりした気持ち、ないこともない。でも「来てくれて嬉しい」という気持ちも存在していた。相反する感情が私の心の中に混在し、せめぎ合っていた。
……現在、「来てくれて嬉しい」が圧倒的優勢。
盛り上がっていたところなのに、って心の中で囁いてから、読んでいたページに栞を挟む。決して放り投げるなどといった乱暴なことはせず、丁寧な動作で小説を机の上に置き、声の主の方へと振り返る。
すぐに目に飛び込んできたのは、幼なじみの綺麗な顔。
その肌はまるで雪のように白く、そして煌々と輝いている。
美少年と勘違いしてしまいそうなほどのベリーショートヘアからは、いつもヒナちゃんが愛用しているシャンプーの良い香りが漂っている。
慎ましいウエストと、妖艶なくびれ。
ヒナちゃんは、本当に美しい。
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