1つの終わり

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俺は窓を開けると言う。 「今回の事件は俺を追い出す為に起こった事なんだよな。」 「お前を・・・・・追い出す為?何故?」 俺は苦笑して言う。 「俺はこの世界の意思に拒絶されたんだ。お前はいらないとね。だから俺の周囲に居る者を巻き込んで事件を起こすんだ。」 そう言って空を寂しそうに見上げる。 「だから大丈夫だよ。俺が止める。全部ね。そしてさよならだ。」 俺の言葉に山本は不思議そうな表情をする。 「世界の意思に拒絶ってお前っていったい?」 俺は窓枠に脚を掛け身を外に出すと言う。 「俺は強い力を持ちすぎたんだよね。だから世界に拒否されるんだ。バランスが取れなくなるから。だからずっと旅してる。もう少し此処で過ごせると思ったんだけどね。やっぱダメだったみたいだ。心配ないよ。俺が旅立てば皆元に戻る。俺なんか居なかったことになるさ。」 そう言って少し寂しそうな笑顔を山本に向けると俺は窓からフワリ・・・・・・・・とグラウンドの中央に飛び降りた。 俺はグラウンドに手を当てると学校の敷地内に力を流す。 「結構あるな・・・・・・」
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