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「必要無いからいいです。」
そう言ってまた窓の外を見る俺に先生は眉を寄せる。
(こいつ・・・・・・)
俺はその時間が終わるまで窓の外を見ていた。
休み時間になると直ぐに俺の席の横の奴が話しかけて来た。
「俺。山本宗太ってんだ。宜しくな。」
「こちらこそ。」
俺は微笑んで答えておく。
「お前教科書とかないだろ?困るんじゃね?」
心配そうに山本が言ってきた。
俺はちょっと考えて言う。
「次・・・・何?」
「え?国語だけど。」
「ちょっと教科書見せて?」
手を出した俺に不思議そうに山本は机の中から教科書を出して渡してくれた。
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