0日目

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  「覗き見なんて趣味が悪いわよ」  美優がねめつけるように言えば、紫はきょとんとした表情を浮かべて、すぐに笑った。 「違うよ~、美優ちゃんが男の子から呼び出されように、僕も女の子にこの近くに呼び出されて、今はその帰り道だったんだよ~」 「あぁ、そう。紫君はモテることで」 「美優ちゃんには適わないよ~、「美しく優しい」、正に名前の通り学園のアイドルでしょ~。今週だって告白されるの何回目?」 「…三回よ…」  うんざりとした表情で美優は答える。  その答えに紫はしたり顔で、笑う。 「ほらね~。僕は今月初めてだもん。…でも、どうして付き合わないの?」 「何が?」 「だってさっきの人、サッカー部の元主将でしょ?すんごい女の子に人気あるし、大学にも推薦で受かってるし、将来的に見ても有望株だよ?美優ちゃんだってさ~、付き合うならそういう人にしたいとか思わないの?」 「思わない」  美優はキッパリと告げる。  
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