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ン……ト…ン……………。
今にも消えてなくなりそうなドアを叩く音が部屋に響いた。
一人、朝ごはんを食べていた俺はその音を聞きやっと来たか…と重い腰を上げる。
今日からこの部屋には転校生がくることはもう既に担任から聞いていたが…どんな奴なんだろう。
いい奴だったらいいなー。
なんて期待に胸を膨らませて玄関の扉に手をかけた。
ガチャ…。
「いねぇし…」
扉の向こうは誰もいない。
なんだ…気のせいだったのか…。
と扉を閉めようとした時足をがしりと捕まれた。
なんだ?
視界を足元に落とせば、モサモサした頭の男が俯せになって俺の足首を掴んでた。
ゆ、幽霊?!
「あああああああー!!」
これが俺と転校生の出会い。
同時に平穏が崩された瞬間だった。
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