Emptiness Sky

一筋の光が針のように地面に落ちる。刹那の光は消え、辺りは再び闇と、粛々と降り注ぐ雨の音に支配される。 ……雨は嫌いだ。独特の土生臭い匂いや湿気、服や髪が濡れるからな。だけど、今日は一日中降っている雨も気にならないぐらい俺の心は晴れ渡っていた。例えるならクリスマスプレゼントを待つ子供のような…… 「シコード様」来た。窓に反射して映る部屋と、入り口に立つ使用人の姿。「馬車が到着しました」

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