束縛

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‘それ’が顔を上げる。……澄んだ紅い目だ。 ……そうか、これが‘有翼族’か。 真っ青な満月をずっと見つめている。 …………その日、そいつは俺とは一切目を合わさなかった。 俺はシカトされるのが嫌いだ。殺してやりたいぐらいにな。 ――だがワインに映る月を一気に飲み干すとその気も薄れた。
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