第一章

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「フゥ…やっと終わった…」 閉店時間になり客かけ用の椅子に座り煙草を吸う 「高杉!此処で煙草吸うなって言ってるだろ!」 マネキンが黄ばむ!などと説教かましてきやがったのは此処の人気No.1の店員土方十四郎だ 何故だか俺はコイツと同居している 何でも俺が毎日カロリー計算された飯を食べて欲しいから、らしい 以前俺がまだ店長になりたての頃 あまりにも忙しい時期があった 朝飯も昼飯も食べる時間すら無く栄養ドリンクを飲んで凌いでいた 晩は時間が空くのだが疲れて二階の自室で眠って居た そんなことが一週間も続いて遂に身体が悲鳴を上げた その日は朝から頭が痛く視界がボヤけていた 疲れのせいだということにして仕事をした が、頭痛はどんどん増すばかり 店員達に顔色が悪いだの少し休めだの言われたが無視した 昼を回り客の髪を切っていたら急に目眩に襲われ目前が真っ暗になりそのまま意識を手離した
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