脳内☆中島裕翔

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先「ほら席に着けー!」 先生がやってきた。 席…僕の席は… あった! 窓側の後ろから2番目だ。 ラッキー! 空っぽのスクールバッグ(朝急いでたから…)を机の横にかけて、席に座る。 先生はちょっと恐そうだけど、クラスには何人か知ってるやつもいるし安心した。 だけど僕はこのとき、まだ何にも気付いていなかったんだ。 僕の今後の学生生活に大きく関わる人がこんな傍にいることを。 その人からややこしい恋の渦が巻き起こることを。 ― キーンコーン   ― カーンコーン 入学式も無事に終わって、お昼になった。 中「さー帰ろう帰ろう!お腹空いた~」 朝ご飯食べてなかったから、入学式の間もお腹ぐーぐー鳴っちゃってたよ(笑) 先「おーい中島。2年生は午後も授業があるぞー」 中「…え?」 うそうそうそ! うそだろジョン!!← お昼も持ってきてないし、お金もないんですけど~!! ちらっと周りを見渡せば、みんな弁当を食べてる。 中「…。」 後ろに1人で弁当を広げてる人がいた。 校則違反の茶色い髪を、窓から吹く風になびかせて… 見るからからに2人分の弁当を広げていた。← 中「山田…涼介くん…?」 山「なに、」 中「お弁当わけてください!」←
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