脳内☆山田涼介

3/3
前へ
/83ページ
次へ
1年のときはいろいろあったけど、なんだかんだあっという間だったな。 今年はもう、あんな思いをするくらいならひっそりと大人しく1年を過ごそう。 前の席のやつがやっかいだけど、中島(だっけ?)に深く関わることはないだろうし。 てゆーかあいつ… ピーマン残しやがった。← いつの間にか帰りのHRも終わり、下校時間になっていた。 さて、俺も帰るか。 中「おーい!山田くーん!」 廊下から、耳障りな中島の声。 見ると、長い腕でこっちを向いて手を振っている。 くそ…そんなに見せたいかその長い腕を!← 山「あ、あはは…」 ぎこちない笑顔で手を振る俺。 中「…ぷ(笑)違うよ~!一緒に帰ろうって意味だよ~!」 な ん だ と ? めんどくさいやつだなーと思いながらも、しぶしぶ中島のもとへ行く。 そして、2人で並んで階段を下りる。 完全に中島のペースに飲み込まれてるな、俺。 中「1年のときは何組だったの?」 山「3組」 中「へー!仲いいやつとかいた?」 山「まあ一応…」 中「クラス楽しかった?」 山「ぼちぼち」 そんな会話をして、下までたどり着いた。 ブルル…   ブルル… ふと気づくと、右のポケットからケータイのバイブが鳴っていた。 山「誰だ?」 一件のメール。 送り主は… ------------ From知念侑李 屋上に来て。 ------------ 山「…。」 中「ん?どした?」 山「…わりー、先帰ってて」 ケータイを閉じて中島に別れを告げると、何も考えずに屋上へ続く階段をまた上がった。 中「え、山田くん?山田くーん?」 後ろで中島がなにか言ってたけど、そんなの聞こえなくて。 ただひたすら、足を屋上へと進めた。
/83ページ

最初のコメントを投稿しよう!

535人が本棚に入れています
本棚に追加