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コンコンッ!
さっき雄ちゃんが叩いたくらいのボリュームで楽屋のドアを叩いた。
『朱音と親太朗か?まぁ入れ』
ドアの向こうからそう聞こえたため、私達は少し距離を開けながらドアを開いた。
「何ですか?…こんな人と一緒に呼び出すなんて…」
「…それはこっちの台詞さ。」
「…お前ら、ここで喧嘩すんなや。つーか、ここに呼び出した訳がちゃんとあんねん。」
「何ですか…?」
「…朱音、3ヶ月後にデビューするやろ?」
「ああー…はい。」
そう、私は3ヶ月後に神戸ちゃん、辻ちゃんと共にロックバンド風ユニット『ri-bbon』としてデビューが決まっていた。
「デビュー曲、今練習しとるやん」
「?はい…」
「…カップリング曲、実は俺作ってないねん」
「は…って、」
「「ええっ!?」」
…何で親ちゃんまでビックリすんのよ(笑)
「…そこでな?」
「はい…」
この時していたほんの少しの予感がー…
「その作詞を、親太朗にしてもらおう思うねん」
…当たってしまうなんて。
「…っえっ!?お、俺すかっ!?」
「そうや~?これ、おもろないか?いつも反発してる2人の合作の歌。」
「…マジで…?」
親ちゃんの顔は…軽くニヤケが入ってる。
ちょ、紳助さんにバレるって!;
「どうや?親太朗、やってみいひんか?」
「…っ、や、やりますっ!!俺、頑張りますっ!」
…親ちゃんならそう言うと思ったけどね。
「…そうか。んじゃ、頑張れよ?意外と難しいんよ?作詞。平気か?」
「平気っす!」
「…よし!んじゃ、〆切は来週の日曜やからな。」
「はい!」
親ちゃんが作詞した曲を、私が歌う。
…いいじゃん。
続く→
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