始まり。

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女性は、シュールに 気付いたらしく、 身体をくるりと反転させ、 コチラを向き、 シュールに微笑みかけた。 「こんにちは、シュール」 「こ、こんにちはっ!」 その眼差しが、 あまりに優しいものだった為 思わず挨拶を返してしまう。 (どうしよっ人間には近づくなって言ってたしっ) シュールは 『家』での注意を思い出し 動揺しているが 女性は構わず話す。 「はじめまして、私はルナ。 ルナ・シュルト」 そう微笑みながら、ゆっくり 確実にシュールに歩み寄る。
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