驚き

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「じゃあそのいとこの子が明日から一緒に住むんだね。分かった。」 朝食を済ませた麻佳は皿を片付けるため立ち上がった。 「だから明日は荷物を入れたりとかで忙しくなるから空けといてな。」 麻佳の背中に父はそんな言葉を投げかける。 休みの日、麻佳がいつも家の中にいることは知っているのだろうか。 「りょーかーい…って、お父さん今何時!?」 麻佳はバッと振り返った。 学校が始まるのは8時30分から。 家から学校まで自転車だと最速でも25分はかかる。 今の時間は―― 「7時53分だぞ。そろそろ行かなきゃまずいんじゃないか?」 「ひやぁあ!ありがとお父さん!戸締まりとかおねがいね!」 麻佳はシュオッと支度を済ませ、家を飛び出した。 「いってきまあすッ!!」 只今の時間、8時ちょうど。 (うぁあ、間に合うかな…!)
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