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「日向さん?」
口を引きつりながら彼女に対し聞いてしまう。どこからどう見ても彼女は日向 澪である。
上から見ようが下から見ようがまごうこと無き日向 澪である。大事なことなので言い方変えて二回言いました。
「君一人かい?」
辺りを見回しながら彼女が聞いて来る。俺の存在に気づき会話を振ってくれたことに物凄い高揚感というか感激中である。それはどうでも良いから言葉を返さなくては。
「あぁ。今さっき掃除を終えて帰るところだったんだ」
ナイスレシーブ俺。
「毎日誰が教室を綺麗にしてるかと思ったら君だったんだ。毎日御苦労さま」
彼女は腕を後ろに回し、指をからめながら組み、あどけなさを俺に見せながらその細く小さい足を俺に近づけてくる
「本当は生徒会の仕事の一部でもあるんだ。仕事が減って助かるよ」
「気にしないでくれって」
久々に人と会話した感じがするわ。いかん。ドキドキしてる。
恋とかじゃなくて気分が高揚してる。しかし、こんなにドキドキしてるのにも関わらず平然とした態度をとれる俺は舞台度胸的なものがあるかもしれないな。
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