眩しい太陽と青空を見て

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前置きはともかくここまで言えばこの物語の主人公『月影(つきかげ) 零時(れいじ)』がどれだけ自分の持つ悩みに対し考え、どれだけ苦しんでいるか分かるだろう。 これ程、能書きを七並べに負けないぐらい並べた俺の悩みがどんなものか言って無かったな。 俺の持つ最大にして究極、何処ぞの姑との修羅場と匹敵し、魔王如く立ちふさがる俺の悩み。 それはなんと二つも存在するのだ。この絶望感を例えるなら魔王が妊娠しているとテロップで流れたとき一体俺は何をすればいいか分からない心境とまったく同じである。 それでは俺の悩みの一つを紹介させて貰おう。 先ず一つ目は『目つきが悪い』と言う事である。 決して父さんがヤクザと言う訳では無い。母さんも阿婆擦れと言う訳でもない。生まれつき備わってしまった基本ステータスなのである。 しかし、目つきが悪い=お前ヤクザと言う方程式はかなり間違っていて、こう見えて俺は非常に心優しい人間である。偽りない微動だにしない頑固足る優しさを持っているのだ。
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