眩しい太陽と青空を見て

4/8
89人が本棚に入れています
本棚に追加
/200ページ
だと言うのに、人々は俺を恐れたのだ。そんなに目付きが悪いだろうか。そんな気持ちを片隅に毎日鏡を覗くが、見慣れた自分の顔に恐怖を抱く事など無いので今一つピンと来ない。 次の話とは誰もが気になっている筈の第二の悩みである。 第二の悩み、それは即ち『俺の影が極端に薄い』と言う事だ。 影が薄い。それはつまり『あれ? 何? お前学校来てたの?』やら『うぉ! 驚いた……声ぐらいかけろよなぁ』と言う非常に本人は望んでいない不遇な待遇を受けてしまうポジションの事である。 こう見えて派手なステータスを幾つも備わっていると言うのにも関わらず、影が薄いと言うのは不思議なのだが、気付かれないのだからそれがまた不思議である。まさにファンタジーだ。 しかし俺の影が薄いは一般的に言うランクの遥かに上へ行くほどなのである。 言うならば薄いでは収まらず『影が無い』と言っても過言では無いだろう。 まぁ、色々な人はそんな事言われても影薄いの遥か上とか意味分からんよ死ね程度にしか思わないだろう。
/200ページ

最初のコメントを投稿しよう!