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しばらく進むと、樹木がどんどん密集していく。その間を湖を目指して、歩いていく。
そして、歩いて行く内に、何かが顔に、フワッと柔らかく触れる物があった。
少し、そぅっと後ろに下がり、顔に触れた物を見ようとする。でも、顔に触れた物は、そのまま私にくっついたまま外れそうになかった。
そっと手を伸ばし顔に触れる。そして、手に付いてくる物を見て、蜘蛛の巣だった事に気付いた。
「ごめんなさい」
巣の端の方に避けていた蜘蛛に謝りながら、顔から巣を外していく。でも、蜘蛛の巣独特の、虫を捕らえる為の粘着性で、顔からは外れても手から中々外れなかった。
巣を壊さない様に気を付けて外していたので、10分程かかって外し終えた。
「貴方の巣を荒らして、ごめんなさい」
もう一度、蜘蛛に頭を下げて謝り、今度は、蜘蛛の巣にも気を付けながら、足を進めた。
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